
こんにちは。
保育園で園長をしているSanaminaです。
「保育園でお友達に嫌なことをされた。そんなことばかり話す子どもに対して親としてどう対応してあげたらいいのかわからない」というご相談が多いので解説します

毎朝、「保育園に行きたくない」と言うのにお迎え時には「保育園楽しかった!」と帰ってくる。夜も「明日保育園イヤ、保育園行かない」と言い続ける。こんなお子様は多いです。
楽しそうに保育園に行っているけど「誰とも遊んでいない。一人で遊んでた。」という子。
「仲間に入れてもらえなかった」「〇〇ちゃんのこと嫌いって言われた」「〇〇ちゃんとは遊ばないって言われた」などもお家でよく聞くのではないでしょうか。
そんなとき、親としてどのような言葉をかけますか??
重くならないように笑って軽くアドバイスをしたり、重く受け取って保育園に相談したり、相手の親に子どもから聞いたエピソードを話して共有したり、軽く受け取りすぎるのも向き合っていない感じで罪悪感を感じたり、友達関係がうまく行っていない様子が続くと対応に悩みますよね。
こんな感じで、保育園でのお友達関係を心配されている保護者は多いです。
保育園で友達関係が上手くいかないよくある原因5選

保育園で友達関係が上手くいかない原因としては次の5つが挙げられます。
私たちがお家での子どもたちの様子で知らない姿があるように、保育園での子どもの姿はお家の姿とは別だったり、親の知らない姿があるのです。
まずは、それを受け止めて受け入れてください。
子どもが親に話すこと全てが事実ではないかもしれません。
というか、事実でないことがほとんどかもしれません。
でも、その子からすれば自分本位で考えてしまうので、それが真実で本当のことには変わりないので否定することだけは避けてくださいね!
原因① 年長児での転園で友達が出来ないでいる子どもの場合の親の対処法

年長さんの女の子が転園してきました。
その子はほんわかした雰囲気で、先生のお話をしっかりと聞いて集団生活や身の回りのことはなんでも出来るしっかりものの女の子です。
同じクラスの他の年長さんは0歳からずーーっと一緒に過ごしている子達ばかり。
保育園も6年目になると先生達との信頼関係も友達同士の信頼関係も深いものがありますし、喧嘩もするし盛り上がって大騒ぎもします。
そんな中になんの違和感もなく入ることはやっぱり難しかったのです。

年長さんにもなるとグループは出来上がっています。
自分たちの世界に新しい人を入れることに抵抗が生まるてくるのもこの頃です。
おまけにその子はなんでも出来ちゃう優等生。
先生達によく褒められます。周りはそれをよく思わず、やきもちに変わり、特に女の子はその子に対して意地悪な言葉を言うようになりました。
ちなみに男の子は新しく入った女の子が新鮮だったのかメロメロでした。
その分、ちょっかいをかけたりイタズラをしたり、、構いすぎていましたね。
男の子あるあるですね。相手の女の子からすると迷惑でしかないという…
小学生になってからも大人になってもありそうな女子と男子の関係性な気がします。
ある時、保護者から保育園へ相談がありました。
保育園でお友達に「ブス」「嫌い」など傷つくことを言われると本人が言っています。保育園として対策や改善をしてほしい。
すぐに面談をしました。
年長さんともなれば保育者が見ていないところで色々悪いことをしようとします。
なので、私たちは現場を目撃したことがありませんでした。でも、その子が言っていることが嘘ではないと言うことは何となく経験上でわかりました。
その保護者は、自分の子ももちろん心配だけど意地悪を言っている子のことも心配だと話していました。
その保護者的にはクラス全体として不安を抱いていたものの、一番の心配は特に決まった特定の女の子から心無い言葉をかけられていることでした。
でも、一方的にうちの子が可哀想!!相手が悪い!
と責め立てるのではなく「うちの子が途中から入ってきたからお友達もやりづらいですよね」と言う感じで相手の立場を考えた発言が垣間見れました。
結論から言うと、これは面談をして正解でした。
理由は、年長さんだからです。心も成長し、敏感な時期でもあります。先生からも親からも守られているという実感をちゃんと感じることは大事です。
「困った時は先生に言う」と言うことを保育者側も親からも何度も伝えるようにします。
本人から言いにくいのであれば、一日の終わりには保育者から聞くようにします。
お家でも同じです。
その時の注意点は嫌なことばかりを引き出すのではなく楽しかったこと、良いこともちゃんと引き出します。嫌なことを先に話して後から楽しかったことを引き出すのが順番的にいいですね!
その後の経過
そんなこんなであっという間に1年が終わりました。その1年で運動会やクリスマス会も経験し、クラスの絆も深まり、トラブルがあった友達との仲が一番良い関係にもなっていました。
面談をしたことで、私たちはその子の周りの友達関係をよく見るようになりました。保育園は1対1で子どもについているわけではないので、見えない場面は多いのです。
保護者が私たちに伝えてくれたおかげで、その子もですが意地悪なことを言っていた子も良い方向に変わったのです。
「なぜその子に意地悪なことを言ってしまうのか」と言うのを私たちは考えました。今までは自分が褒められていたのに、新しく入った優等生の女の子がよく褒められ、ライバル視するようになったんだと思います。先生たちは新しく入った子を気にかけますが、自分たちは慣れ親しんだ仲だからいつも通りの関係です。
寂しかったのでしょうね。私たちとしては6年間見てきたその子のことがめちゃくちゃ可愛いし、愛おしいし大切ですが、そんな都合よく伝わりません。
それがわかったのでそれからは、みんなそれぞれしっかりとスキンシップやコミュニケーションを含め、たくさん褒めて満足感を味わえるように関わるようにしました。
ちなみに男の子たちのちょっかいは控えめになりつつ、照れくさそうに女の子扱いをする姿も見られるようになりました。
小さい頃から一緒に過ごした長年の女の子の友達に対しては見られない態度です。笑
原因② 「お友達に仲間に入れてもらえなかった」「〇〇ちゃん嫌いって言われた」と話す子どもへの親の対処法

これは3歳児以上にはよくある話かと思います。
イジメとか仲間はずれではなく、「今はこれで遊びたいから」「自分の思い通りにしたいから」という時、言葉の選択肢がまだ少ないども達は咄嗟に相手を否定する言葉が出てしまいます。
親からしてみれば「え??うちの子そんなこと言われて友達関係大丈夫??」と心配になる方も多いでしょう。
でも本当、毎日のようにいろんな場面でありますね。
よくあるパターンなだけに、親の対応方法も様々です。
成功例:軽く受け止めて笑顔で前向きなアドバイスをする
「そっか、そんなことがあったんだね。悲しかったね。でも〇〇ちゃんはあなたと遊びたくないんじゃなくて、今の遊びを変えずに続けたかっただけじゃない?」とか「あなたは〇〇ちゃんのことはどう思ってるの?あなたが好きならきっと〇〇ちゃんもあなたのことが好きなはずだよ。言葉を間違っちゃったんだね!」など、ポジティブな気持ちになるような言葉がけをします。そうすると、子どもは「なんだそっか!」と気持ちを切り替え、徐々に相手の気持ちも考えられるようになっていきますね。
失敗例:子どもの話すことが全てだと思い、全部を重く受け止める
「嫌なことをされた」と保育園帰りに子どもが話すこともあるでしょう。寝る前に話すこともあるでしょう。
もちろん受け止めていいんです。でも、一度受け止めたら一旦その話はそれでおしまいでいいんです。なのに、心配しすぎて次の日になっても「仲間に入れてもらえなかったらママに教えてね。」「嫌いな子とは遊ばなくていいからね」「嫌いって言われたら誰に言われたか教えてね」など親は心配しているのだと思いますが、これでは「今日保育園に行ったらそんなことが起こる」と連想する他以外にありません。
また、「お家に帰ったらママに話さなきゃ!」と思ってそうでもないのに全部を嫌なことに変換したり、マイナスな方向に考えを持っていってしまったりしてしまいます。なんでもかんでも相手のせいにしかねないので、話をするにしても相手の気持ちを一緒に考えて次はどうすればいいのかの答えを見つけることが大事です。
原因③ 「特定のお友達に嫌なことをされる」という子どもに対して親ができる対処法

年中さんの女の子りおちゃんのママの話です。
「みきちゃんが一緒に遊んでくれない」といつも言っていて子どもがお家で泣いていると保育園に相談がありました。
その子が言う「みきちゃん」とは、勝気でめちゃくちゃ元気で独占欲が強くて泣き虫で、「自分が一番!」「私だけを見て!」という子でした。悪い子ではありません。素直で優しい一面もたくさんあります。
でも、私たちからしてみれば「あーーー、そんなことありそう」という感じです。
親からしてみれば心配ですよね。
保育園での状況として、そんな場面もあるけどみきちゃんはどんな時でもそんな感じで、りおちゃんに対してだけじゃないことや、仲良く遊んでいることも多いことを伝えます。
りおちゃんには他にもお友達がたくさんいて、楽しんでいることも伝えます。
親的には自分の子が内気でマイペースな性格だと思っているので「言われっぱなしなのが心配」だそう。
でも、そんなことはありません!!ちゃんと自分の気持ちをしっかりと相手に伝えています。
案外強いんです。
ある時、プライベートで年中さんの親子での交流をしたそう。
その時に実際にみきちゃんの個性がよくわかったそう。
親同士も話せたようで「よかったです!」と安心した表情で教えてくれました。
親子で交流することで、子ども同士の自然な関わりが見れますし、親同士も親しくなれるのでそういうのが苦手じゃない人にとっては良いですね!
原因④ 毎日「保育園に行きたくない」と言って保育園に行きたがらない子どもの場合の親の対処法

2歳の頃から泣きながら登園し、3歳になった今も毎日のように「保育園行かない」と言い続ける男の子。無理やり連れて行くのも…という思うから休みがちになったり登園時間が遅かったり、悩みは深くなっていました。
これは、根深いんです。

子どもの頃からの習慣って本当に大事なんです。
良いも悪いも知らないうちに身につくものが習慣です。
1歳児の頃からよく休んでいました。
「泣いて行きたがらないから」と言って仕事を休んで保育園も休む。
「着替えるのを嫌がるから」と言ってパジャマで来ることも。
こんなことを繰り返していると、大きくなっても「泣いて嫌だと言えば休める」とインプットされてしまいます。
これが根源ですね。子どもの言いなりになりすぎていたということです。
そして、子どものことを全く褒めないんです。
何か出来るようになっても「これは出来るようになったけど、でもまだこれが出来ない」というようにマイナスな言葉が必ず付け加えられます。
3歳児になってから面談をした際、あまり褒めていないことが気になった私はそのことについて話してみました。
「出来て当たり前」ではなく「出来なくて当たり前」だと思ってなんでも褒めてくださいという私たちのアドバイスを受け入れてくれ、少しずつ子どもを褒める姿が見られるようになりました。
玄関先で私たちがオーバーリアクションで褒める姿を見て「え?こんなことも褒めるの??」という表情を見ることもありました。笑
その保護者は「保育園に行ったら週末に出かけるのが当たり前になっていてそれもしんどい」と言っていましたが、「それくらいはやってあげてーー!」です。笑 しかも行きたいところは遠いところではなく、ポケモンがあるゲームセンターでした。
「保育園に行って当たり前」なんかではなく「保育園で頑張ったね!すごいね!じゃあ週末どっか遊びに行こうね!」というご褒美も楽しめるスイッチなんです。
保育園と保護者と協力しながら今では保育園に来る時は笑顔で機嫌よく来てくれるようになりました。
褒めて自信をつけていくことは大切なことです。
原因⑤ 「誰とも遊んでいない」「一人で遊んでた」と言う子の場合の親の対処法

これは3歳児の男の子の話。
お家で保育園のことを聞くと
「誰とも遊んでいない」「一人で遊んでた」
と、よくそんな答えが返ってくるそう。
おそらくそれは、、、
帰る間際は一人で遊んでいたということでしょう。
子どもは一番新しい記憶を言葉にしてしまう傾向があります。
「何が楽しかった?」と聞くとさっき遊んでいた内容を答えがちです。
でも一日の中でもっと大きな楽しいことがあったはずだと思い、色々ヒントを出すと別の答えが出てきたりします。
なので、そんな答えが返ってきた時は、質問を変えてみてください。
具体的に質問をして答えやすいように導いていきます。
例えば

今日何が楽しかった?

お散歩!!

公園で何して遊んだの?

遊んでない。

走った?虫を見つけた?

虫見つけた!

誰と見つけたの?

一人で見つけた。

誰かに見せた?

先生に見せたよ。

お友達は何してたの?

〇〇くんはアリさん踏んでた。
ここで、虫探しをしていたお友達が他にいることになりますね。
そんな感じで少しずつこちら側が引き出していきましょう!
質問の仕方を変えることで、子どもは答えやすくなり会話が続くようになります。
コミュニケーションの幅も広がりますし、子どもの色々が見えてきますよ!
やってはいけないこと

「やられたらやり返しなさい」はダメです。
親としては、やられてばかりではなく「ちょっとはやり返して強くいて欲しい」という思いからなのでしょうが、これは何歳児に対してもダメです。
実際にそんなことを言う親の子どもがいましたが、
嫌なことがあったら叩いたり、押したりするし、自分が悪いのに大きな声で泣いて怒ったり、感情のコントロールができない子になっていました。
ちょっとぶつかったり当たっただけなのに、「やられた」と思って怒ることもありました。
実際は「やられた」ばかりではなくて自分からトラブルを起こしていることが多いんです。
それも親はわかっていて欲しいです。
そもそも「やり返す」のはおかしいんです。
「やられた」わけではないのですから。
園長から言えること

赤ちゃんから年長さんまで長い期間をかけてお友達と様々な経験をします。
友だち関係も経験が大事です。
経験しながら、人間関係の築き方を学んでいきます。
親も同じです。
子どもの友達関係を心配しながら、その都度対応しながら一緒に学んでいきます。
忘れないでいて欲しいことは、子どもにとって親は一番の味方であるということ。
一番初めにすることは受け入れること。
どんなに子どもが間違えていても初めから否定はしないでください。
まずはそこからです。
そこから子どもは自分の親が自分を信じてくれているという安心感を持ち、素直に親の言うことが入ってきます。
そこから、ダメなことがダメと言わなくてはいけません。
強くなって欲しい時は甘えさせてばかりでもいけません。
心配しすぎて保育園にこまめに相談をする保護者、問題が大きくなってからいきなり相談をする保護者、「よくあること」と思って前向きに変換して家庭の中で解決する保護者。
様々いますが、子どものことを考えてしていることには変わりありません。
適度に介入、適度に心配、適度に子どもを信じましょう。
「この子なら大丈夫」と信じることから、子どもの自立が始まります。
人に優しく、思いやりを持って成長してほしいですね。



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