適応障害は保育士も多い

適応障害は、ストレスの多い出来事や環境の変化に対して適切に対処できず、心理的・身体的に不調をきたす精神的な障害です。
保育士にも適応障害になり退職や休職をしたり、適応障害を持ちながらも働いていたりする人はいます。
↑子どもの命を預かっているという責任が大きかったり、人間関係面で連携が必要なところで、我慢が多いからなりやすいとのこと。
↑真面目で良い先生ほど適応障害になりやすい傾向…
今回は適応障害を発症した保育士3名にインタビューをしました。
それぞれの事例から原因と対策を考察していきます。
- 事例❶クラス担任を任されて2ヶ月。行きたい気持ちはあるのに体が動かず出勤できないハルカ先生。
- 事例❷急に遅刻が多くなり休みがちに…。入社半年で休職したナツノ先生。
- 事例❸過去に適応障害を発症していたアキ先生は、人の目を気にしすぎたり自信がないのに完璧主義!
事例❶クラス担任を任されて2ヶ月。行きたい気持ちはあるのに体が動かず出勤できないハルカ先生。

ハルカ先生
保育士3年目 23歳
2年間は乳児クラスでサブとして勤務。3年目は年少クラスの担任を任される。

体の不調が出てきて何かおかしいと感じたのはいつからですか?

年少の担任を任されて1ヶ月を過ぎたくらいからです。
全然眠れなくなって、、、
頭は痛いし、何もしてなくても涙が出てくるし…
思い切って精神科を受診したら「適応障害」と診断されました。

仕事にストレスなどは感じていましたか?

ストレスと思ったことはありませんでした。
ただ、いつも不安で焦っていた気はします。
いっぱいいっぱいだったと思います。
仕事に行きたくないなんて思ったこともなく、むしろ行きたいのですが、体が起きあがれないんです。

診断されてから、仕事はどうしましたか?

すぐに園長先生に報告して相談して1ヶ月間休職をさせてもらいました。
ただ、仕事のことを考えると涙が出てくるので復職は難しくそのまま退職しました。
退職後は保育とは関係ない仕事をしながら楽しく過ごしています!

克服できてよかったですね!
ハルカ先生の中で適応障害になってしまった原因や、そうならないためにどうすればよかったなどはありますか?

全部「自分がやらなきゃ!」と思い過ぎていたり、年少さんを受け持つことも担任になることも初めてだったのでプレッシャーが大きかったんだと思います。
その上、その年にちょうど園長先生も変わったのでさらに不安が大きくて…
どうしても自信が持てず、ずっと心がザワザワしていました。
もっと先生達に頼って助けてもらったり、子ども達との時間を楽しめばよかったなと思います。
ハルカ先生はとっても真面目な先生です。
だからこそ、とても一生懸命頑張っていました。
でも、3年目のまだまだ若い保育士です。
上手くいかないことやわからないことだらけです。
担任を任せてもらえたのに「教えてもらうばかり」というのが心苦しかったり、アドバイスが注意や指摘に感じたりしてしまっていました。
園長先生も変わり、「できない」と思われたくないのもプレッシャーが大きくなった原因ですね。
自分が出来ると思い込み過ぎないように、もっと人に頼って甘えて、たとえ注意されても「ありがとうございます!」で返せるような前向きな気持ちが大切なのかもしれません。
まだ慣れない中で、自信が持てない中で、担任を任されるのは人によってはかなりの重圧で適応障害になりやすいです。
事例❷急に遅刻が多くなり休みがちに…。入社1年半で休職したナツノ先生。

ナツノ先生
保育士2年目 21歳
サブとして勤務、マイペースで何を考えているのか分かりずらい…

どうして精神科に行こうと思ったのですか?

入社半年を過ぎた頃から遅刻を時々するようになってしまって、何とか頑張って続けていたんです。
でも2年目に入った頃には遅刻の数が増えてしまい、園長先生と面談することになったんです。
全然夜眠れないことを伝えました。
そしたら、一度精神科を受診した方がいいんじゃないかとアドバイスをいただきました。

適応障害の原因は仕事ですか?

ちょうど遅刻をするようになった時期に、彼氏ができたんです。
その影響で生活が不規則になってきたことが大きいと思います。
仕事もまだまだ新人で、彼氏との時間など色々新しく生活が変わったのが原因ですかね。

その後仕事は続けていますか?

2ヶ月休職して、そのまま退職することになりました。
仕事が嫌なわけではなかったのですが、どうしても戻ることができませんでした。
ナツノ先生は、どんな時も「大丈夫です」「出来ます」と答えるタイプの人です。
でも、周りから見ると出来てないことがほとんどでした。
本人はそれに気づいていません。
ただ、本当は気づかないふりをしていただけかもしれませんね。
ナツノ先生は表情にも言葉にも感情や気持ちが出ないので周りに伝わりづらいんです。
プライベートで生活リズムがかなり変わったのも大きな原因です。
化粧も服装もだいぶ変わって派手になっていました。
途中まで仕事は順調だったのに…と考えると、付き合う相手は考えたほうが良さそうですね!笑
仕事に悪い影響が出るような相手は避けた方がいいでしょう。
↑適応障害は何にもない時にも涙が出てくることもあります。
「逃げてる」と感じてしまうのも真面目な性格の証拠ですよね。
事例❸過去に適応障害を発症していたアキ先生は、人の目を気にしすぎたり自信がないのに完璧主義!

アキ先生
今の保育園1年目 30歳
前の職場で適応障害を発症し、転職。

アキ先生はどうやって適応障害を克服したのですか?

前の職場で適応障害になってしまって、すぐに退職しました。
そうすると、驚くように回復して今ここの保育園で働いています。

適応障害になった時は、やっぱりその時の職場は辞めた方が良さそうですね。
今はもう、再発しそうだなとか、何かちょっと前兆が…みたいなことってありますか?

今はありませんが、やっぱり周りの目がめちゃくちゃ気になってしまいますし、自信がないとか出来ないとか思われたくなくて、「出来ます」と強がってしまうことはよくあります。

完璧主義ってことなんでしょうか?

そうだと思います。
でも完璧になんて出来ないから、いらないプライドが勝手に折れちゃうみたいな…
先生同士が話している姿を見ると「自分のこと言われてるんじゃないか」と被害妄想的に考えてしまうこともいまだにありますね。

生きづらいですね…
適応障害にならないために気をつけていることはありますか?

しっかりと休息を取ることですね!
休みの日は友達と遊びに行ったりご飯食べたり旅行に行ったり、仕事のことを考えずに笑顔でいられる時間を作っています。
だって、仕事での自分はどうにもなりません…。笑
自信があるようで無いですし、やっぱり人に頼ったり助けを求めるのは苦手ですし、注意とかされたくなくて常にビクビクしてしまいますし。
そんな自分と向き合って一緒に生きていくようにしています。
アキ先生は、適応障害を克服できているのかどうかは分かりませんが、自分の性格をよく理解して、生きやすいように、自分の性格と付き合えるようになったようです。
そんなに簡単に、自分の性格や考え方、受け取り方などは変えられませんよね。
よく「相手を変えようと思うのではなく、自分を変える」との言葉がありますが、それはそれで難しいです。
適応障害を乗り越えるには、自分と上手く付き合って自分自身を大事にすることがいいのかもしれません。
↑適応障害になり、別の仕事をして、克服してまた保育士に戻るというストーリーもあります!
適応障害になったからもう保育士が一生できなるわけではありません。
保育士が適応障害になってしまったら保育園側はどう思うの?

では、実際に保育士が適応障害になった場合、実際のことろ園側はどう感じているのでしょうか?
まず、先生達にはよくない空気が流れてしまいます。
一緒に組んでいる先生や、主任は「自分のフォローが悪かったんじゃないか」と責任を感じてしまうことは多いです。
残った人たちは結構ショックを受けるものです。
ただ、もし復帰したとしても関わり方をとても悩まされるのも事実です。
言い方、伝え方などかなりの配慮が必要に感じてしまうでしょう。
正直、やりずらいです…。
なので、その職場を辞めるのは悪いことではないと思います。
もちろん、復帰を希望すれば、職場は快く受け入れてくれますし同じことが起きないように配慮をしてくれるでしょう。
その配慮がまた自分の負担になりかねませんよね。
↑実際になった人もやはり辞めた方が気が楽になると感じているようですね!
休むは休むで罪悪感を感じて気持ちがしんどいです。
適応障害は克服できます!!
私が出会った適応障害になった人を見ると、そこの職場を辞めた人が回復に向かっています。



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